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『クリス・ペプラーさんって、マジでモノホンのロック・マニアでした。いや、本当に感激です。』
 
 先週末の土曜日18日にJ-Waveで放送された番組「オトアジト」を聴かれた方、いますか?もし、聴いていない、あるいは聴けない地域にいる、と言う方には非情に気の毒な話ですが、自分でもビックリするくらい、楽しい時間をそこで過ごすことが出来たんです。

 ここのところ、何かとJ-Waveと縁があって、ひと月の間に3回ほど、番組出演させてもらいました。普段はラジオをほとんど聴かなくなっていた(自分の番組でさえです)ぼくには、よい意味で、ラジオに改めて前向きになれる機会を持てるようになった、J-Waveとの出会いでした。

 特に、その中でも、先週の金曜日に収録して翌日の土曜日にOAされた「オトアジト」という番組は、いろいろな意味で、ぼくに大きなショックとポジティブなモチベーションを与えてくれた番組になりました。
 内容は、簡単に言うと、ホスト役のみなさんよくご存知のクリス・ペプラーさんを相手に、ビールを飲みながら音楽の話を思いっきりする、という形です。

 ビール会社がスポンサーということで、こういうやり方が可能になったんですね。一昔前には、放送中にアルコールなんて考えられませんでした。
 例えば、どうしてもビールを飲まないと口がきけない、というミュージシャンとかがいた場合、スタジオの目立たないところで、とりあえず軽く飲んでもらって、緊張がほぐれたらマイクの前に座ってもらう、なんていうことをこっそりとやったり、とにかく、普通はありえませんでした。

 それが、この「オトアジト」という番組は逆に飲まないと始まらない、って言うんですから、時代が変わればルールも変わるんですよね。ぼくは、そんなにドリンカーではないし、顔に出るタイプなんで人前ではほとんど酒は飲まなくなりました。DJしてる時も、ウーロンハイくらいですね。昔はキツいのをガンガンやってましたけど。

 それはともかく、クリスさんとはテレビを通じてしか面識がなかったぼくは、たまに彼が音楽系の番組で喋ったりしてるのは見聞きしてましたが、正直、所詮はタレントの「趣味」くらいだろうとタカをくくっていたんです。それが、番組を進めて行くうちに、「アレ?ちょっと違うんじゃない?この人、ヤバいんじゃない?ナメたら火傷するかもよ」という声が心のうちから届いて来たんです。

 収録では、およそ1時間半くらい、ノンストップで二人でビール片手にメチャ熱いトークのしっぱなし。誰か止めてよ、というくらいにぼくは早口で泡を飛ばすような勢いで喋り倒し、クリスもそれに負けじと、ツッコミを入れたり、逆に話題を振って来たりと、ソートーにヤルんです。その間に、彼はジョッキ二杯くらい、ぼくも一杯くらい飲んでました。顔真っ赤でしたねぇ。

 段取りはぼくらもそうするように、まずは最初に買ったロックのレコードというところから入り、その後、いかにして、今に至ったのか、という順番で、過去から現在までの音楽体験を語る、というやり方。
 だから、ぼくの普通にいつも通り、まずはエレキ・ブームでヤラれて、そこからビートルズに行き、気がついたら、こんな風なロック・クレイズになってました、という進行なんだな、と素直に聞かれるままに答えていました。
1– The Ventures 「In Japan 」

 でも、たいていは、その始まりのエレキ・ブームが理解してもらえず、ビートルズとかの話も無難な感じでスルーして、聴き手も台本に沿って時間をこなすという感じなんですが、彼は違ったんです。いきなり、エレキで、ぼくがベンチャーズの話をしていたら、いきなり加山雄三の「若大将シリーズ」の話題を振ってきたんです。クリスにとってのエレキ初体験は、若大将だと。これには軽いパンチをいきなり出されたみたいに面食らいました。今まで、ベンチャーズから若大将に話が跳んだことなんかラジオではほぼありません。しかも、ぼくも大の「若大将ファン」です。

 そこからはもう、まるで昔の幼なじみに久々に再会したかのような感じで一気に加速して台本から2万光年くらい離れたところでの会話になったりして、それでも、誰もそれを止めないどころか、スタッフのみなさんも呆気に取られたり、大笑いしたり、感動している様子が、こちらからもよく分かりました。

 クリスいわく、「若大将」には「怪獣」がセットになっていたから、自然とゴジラ・シリーズとかの怪獣モノのファンになり、そこからウルトラマンとかの特撮モノにも興味が湧いたんですよね。まさに、その通り。東宝系の映画は当時、まさにその組み合わせでおこちゃまファン層を獲得していったんですから。小学生のぼくと、ぼくより6つ若い園児のクリスとの「時差」は、しかし、そんなに深くはなかったみたいです。
2- シェルブールの雨傘

 その後で、ぼくが73年に初めて渡英して、そこで偶然にクイーンのポスターを見つけ、日本でまるで話題にもなっていなかったデビュー間もない彼らに憧れ、翌年の日本デビュー盤の解説を書かせてもらい、その解説の締めくくりの言葉として「神よクイーンにご加護を」と記して、当時の音楽仲間や知り合いの評論家とかに、やたら冷やかされたと言うと、「あー、ゴッド・セイブ・ザ・クイーンですね」とすぐに反応してくれて、何がおかしいの?と言わんばかりな顔付きで、「実はぼくもクイーンでは初めの頃のが好きなんですよ」と続け、「アメリカでウケるようになった頃のはあんまり関心がない」とまで。
3- Queen 「戦慄の王女」

4- Reservoir Dogs サントラ

 まるで、ぼくの好みの調査でもしたんじゃないの?と思えるくらい、ピッタシな発言を続ける彼に、「おぉ、こんなところに我が同志がいたとは!」の思いを強くし、74年春の武道館での初来日ライブにも一番上の席から見ていたという彼に、ぼくも、もうちょいいい席で見てたんだよ、と相づち返し、クイーンから、その時代の人気のあったキッスやエアロスミスの話に行き、またまた出ました異口同音に、「アリス・クーパーってサイコーだよね」発言。そうなんですよ、あの頃、何故か日本ではアリスはワンランク下のように見られていた感じで、それがぼくもクリスも納得いかん、という意見。
5- Alice Cooper 「 Pretties For You 」

 彼はメジャー・デビュー以前のフランク・ザッパが主宰していたレーベル「ストレート」に残した二枚のアルバム時代から好きだったと言うほどの、ホンモノのファンで、互いに特にデビュー作の「Pretties For You」を初めて聴いた時のショックを今も忘れていない、など、ここまで来るともはや普通のロック談義ではなく、マニアの悦楽室的なトークと化していました。

 その後も、プログレにも話は飛んで、彼はイエスはいいけどキーボードなら断然EL&Pのキース・エマーソンでしょ?と言い張り、ぼくはEL&Pもいいけどナイスも忘れちゃダメだよね、と。
6- EL&P 「Tarkus」

 そんな感じであっという間の1時間半。これ以上は収録不能ということでカットでした。それが、実際の土曜日の放送では、半分くらいの45分程度に編集されていました。確かに、もっと長く放送して欲しいな、と思うところもありましたが、それ以上に、よくここまでうまくあの怒濤のトークを編集出来たもんだ、と聴きながら思わず感心してしまいました。何しろ、切れ間なくとめどなく垂れ流し状態の二人の火花散る熱すぎるトーク。彼の話はかなりカットされてましたね。
7- The Clash 「 London Calling」
 いずれにしろ、こんなに楽しくロックの話がラジオで出来たのは、本当にチョー久しぶりでした。「ロンナイ」や「ROCK YO TOWN」とは全然違うし、年末のNHKの渋谷陽一くん、伊藤政則くんとの鼎談とも違う、もっと、こう、根っからのロック好きが思いのままをお互いにぶつけ合う、そんな感じの内容でした。そして、そういうモノを生み出すきっかけを作ってくれた番組の関係者に感謝します。そしてさらに言うまでもなく、クリス・ペプラーさん、あなたは実際ケタ外れにスゴいロック・ファン/マニアです。評論なんか関係なく、本気でロックに自己投影出来ちゃう素晴らしい人です。

 今まで、かなりな見当違いをしていましたが、スンマセンでした。脱帽して、また、ヨロシクお願いします。

 彼にSHE & HIMを知ってもらえてよかったな、と今しみじみ思っています。
8- She & Him 「Volume 2」

 大貫憲章 / KENSHO ONUKI

 アメブロとかにも書いてますが、谷啓さんの訃報には本当にビックリしました。まぁ、年齢とかを考えたら(享年78才)そんなに驚くにあたらないのかもですが、でも、最近までテレビで活躍されていたから、まさかこんなに急に亡くなるなんて思ってもいませんでしたから。

 谷啓さんと言えば、もちろん、クレイジーキャッツです。で、クレイジーと言えば、日本のお笑いの原点であり、当時としてはある意味「New Wave」な笑いの使者でした。そのシュールなブラック・ユーモアにも通じる笑いは、にもかかわらず、お茶の間に受け入れられ、テレビの出現と同時に、あっという間に大スターになってしまいました。

 そのあたりのことは、いろいろな記事やコラムで紹介されているので、敢えてここで語ることはしません。もっとぼく個人的な話をしましょう。

 クレイジーは元々ジャズを演奏する本物の楽団=バンドだったことは有名ですよね。それが、テレビの時代の到来で、見ても楽しい楽団を、ということからいつか本来のバンドの姿から離れ、コントを中心とするタレント・グループとして注目されるようになったわけです。そのへんは後輩のドリフターズやドンキー・カルテットとかと同じです。

 彼らの人気が定着したのは日本テレビ系列で放映されていた音楽バラエティの「シャボン玉ホリデー」にレギュラーで出演するようになってからで、ぼくも大好きな番組で、よく見ていました。「お呼びでない?」や「コリャ癪だった」、「おとっつぁん、おかゆが出来たわよ」などの名セリフをガキの頃のぼくはよくマネしていました。

 でも、本当に彼らのセンスが光ったのは開局してすぐのフジテレビのお昼の帯番組だった、「おとなの漫画」というわずか10分間のコント番組で、ここでクレイジーの凝縮された笑いのセンスが十分に堪能出来ました。

 この成功の陰にいたのが、当時まだ見習い扱いの放送作家だった、青島幸男や河野洋、城悠輔といった若手の存在で、青島さんのその後の生き方にあらわれているような、反骨魂を軸として世相をモチーフに、庶民の心情をブチまける、という感覚のギャグ・スピリットだったような感じがします。

 そのへんが、ほかの人気者の誰とも違う彼らだけのシュールでシニカルな笑いのセンスでした。その頃のぼくはまだ小学生でしたが、彼らのテレビ向きなテンポのいい、お行儀の悪い乾いたコントに大笑いしていました。イヤなガキだったかもです。

 特に、中でも植木等さんのハデな振る舞いや物言いとは裏腹な、むしろ地味で、あんまり目立たない感じのオットリ・タイプの谷啓さんは、その「ハズシ加減」が絶妙で、天然系の元祖とも思えます。藤山寛美や藤田まこととも違う、都会的な普通の人のノリが実に新鮮でした。とにかく、いるだけでなんとなくホンワカするような空気感の人でした。

 初期のドラマ「図々しい奴」とかもハマリ役でしたが、個人的にはやはりいきなり出会い頭の「ガチョ〜〜ン!」だとか、追いつめられての「谷だぁ!」とか、ガチョーン系の「ビロ〜〜ン!」なんていう擬態語とも言えない意味不明なコトバのアソビが好きです。

 そういう風に感じていたのは、当然ぼくだけではなく、大半の谷さんのファンはそこに魅力を感じていたはずです。それを如実に知らされたのは、スチャダラパーの連中によってで、彼らのデビュー・アルバム『すちゃだら大作戦』の「こりゃシャク」を見た時に、「おっ、ヤルじゃん!」って思ったり、その後出たアルバム『タワーリング・ナンセンス』の中に「あんた誰?」を見つけて、「やっぱりなぁ〜!」とほぼため息。人にあんまり言ったことなかったですが、この時に確実にぼくの中で、スチャダラパーはツボな存在になったんです。


 ということで、昭和のギャグの王様、クレイジーキャッツの中でも地味な個性派とも言える谷啓さん、実は一番普通人で音楽人だったのかもしれませんね。あの、さりげなさ、にヤレれるんです。

 今回はそのスチャダラパーのRemixバージョンの方の映像(音楽)を聴いてみて下さい。ハッキリ言って、一番エンジョイしてるのはゲストの谷さんです。

 ここにあらためて謹んで哀悼の意を表させていただきます。「ビロ〜〜〜ン!」合掌。

「Plastic Bertrandのデビュー・アルバム、ついに初CD化で登場」

 ロンナイのマスト・ナンバーのひとつで、カバーのバージョンも多い、「恋のパトカー」のオリジネーター、ベルギー出身の今も現役バリなシンガー&ソングライター、プラスティック・ベルトランの「幻」のデビュー・アルバムが、いよいよこの日本で初CD化され新たなスタートを切りました。

 ご存知の方も多いかと思いますが、この作品、実はすでに80年代に日本でも一度発売されているんです。そのアルバムの解説をしたのが、このワタシでした。

 当時は今と違い、ネットもPCもない時代。情報を得ようにもレコード会社からもらう資料以外に、ほとんど何もないような状態でした。一部ファンジンも海外にいくつかちゃんとしたものがありましたが、入手が困難だったり、事前にその号の内容が分かることはなく、行き当たりバッタリな感じで、キチンとお目当てのところに行き着くのは、かなり難しい状況でした。

 したがって、ぼくの書いた解説もその少ないメーカーからのインフォメーションだけで、あとは自分の感覚、感性だけでとらえて書いたもので、事実関係が微妙に違っていることは多少なりとも、あったかもしれません。というより、実を言えばあのアルバムは、日本で独自に編集されたデビュー・アルバムで、オリジナルそのままではなかったんです。それが分かったのは随分と後で、ジャケットも内容も大きく異なっており、自分でもかなりビックリしたことを覚えています。

 それが、今回、VIVID SOUNDからCD化されるということで、汚名挽回とばかりに、「オレにやらせて」と頼み込み、書かせてもらいました。

 基本的なアルバムへの印象に昔も今も変わるところはありません。その意味では自画自賛ですが、ぼくの考えはあの頃も今も同じで正しいと思います。

 ただ、曲目の違いやネットなどで得た新しい情報で見た、プラスティック・ベルトランというアーティストの姿は、やはり、より正確に把握出来たのでボヤケたような印象は払拭されてハッキリと見えてきました。彼が、たどったこのアルバム以後の人生なども分かり、そのへんにも簡単にふれることが出来たのは、大きいと思います。彼は、今もなお現役バリバリで活躍中なんですから。面影はだいぶ違う感じですが(苦笑)。

 「恋のパトカー」(Ça plane pour moi)は彼のデビュー・ヒットでかつ最大のヒットでしたが、この曲はThe DamnedやCron Genらにより「Jet Boy Jet Girl」と改作されたり、Thee Headcoateesらほかのバンド、アーティストにカバーされたりして今なお人気の曲です。ほかにも「ポニョ ポニョ」や「ポゴ」それにThe Small Facesのカバー曲「Sha La La La Lee」など一度は聴いてみたい曲が多数あります。DLもいいけど、是非ぼくの解説のついたCDを購入してジックリ全部を聴いていただきたいです。意外な発見、驚きが必ず見つかりますから。


AN 1 / PLASTIC BERTRAND VIVID SOUND VSCD-8148
解説は、珍しく「大貫憲章」です!

JUNGLE GYM

09.06.2010

 

実に10数年ぶりの顔合わせ。ラジオ番組にヒロシが来た時に、たまたま居合わせた北村と三人の偶然なる再会を記念して一枚。
これに高木完がいたらオリジナルのJUNGLE GYMなんだよね。
それぞれとはバラバラにはよく会ってるけど、何故か四人で会うことがない。

いずれ、時が満ちたらそうなるのか?今は誰にも分からない。

 今日の「CROSSROADS」もとっても活気があり、自分としてもやってて実に面白かった。まぁ、自分だけが面白がっていただけじゃ、独りよがりで、たいして意味もないし、時間も無駄かも。でも、そうではなく、その場にいる人たちがみな、同じような楽しさを共有してるとしたらどう?


 ひとりひとりのお客さんやスタッフに聞いて回ったわけじゃないから、正直、ピンボケかもしれないけど、あおの場の空気とかいうのは、経験的に解るというか、ハダで感じるモノがある。今日も、Organ-Barのフロアの場は、座りきれないお客さんたちも含め、ネットリとした濃密な音楽への気で溢れていたように感じた。もちろん、ワタシは霊媒師でも陰陽師でもない。ただの、音楽好きなオジサンです。


 今夜の「テーマ」は、あえて言うなら、「ヒット曲じゃないかもしれないけど、70年代のポップスやロックに、こんなにイイものがあるんだけど」という感じ。NO.1とか世界的に知られる、とか言う類いのものとはある種、距離感のある音楽たち。70年代から多少はみ出していてもOK。とにかく、みんあがみんな「それ、知ってる!」というものじゃない、でも「イイんじゃない!」と感じてくれそうな音楽、曲、バンドなどを映像とレコードで紹介して、なんか、場内が、音楽のジュルジュルな汁というかリキッドで潤っていくのが実感出来る、そんな感覚の夜になりました。


 ツイッターで呼びかけてみたら、本当に来てくれたギューゾウくんとか、普通はまぁ挨拶程度で帰るんだろうけど、気がついたら終わりまでいて、「オーヌキさん、スッゲェ、よかったっすよ。なんか、今までもったいない感じがしちゃいます。ホント、オレ宣伝しますからコレ!」とまでベタベタに褒めてくれて、今頃言い過ぎたかと反省してるかも。でも、それくらいに感動してくれたり、楽しいと思ってくれる人が少しづつでも、着実に増殖してます。今や椅子は完全に埋まるし、数にして20人は有料入場してもらえますからね!これからもみんなに楽しい、と思ってもらえるように、頑張りますよ。


 ダウンロードやネットショッピングでは味わえない音楽についてのA-Z を、このぼくがああだこうだ、とおせっかい焼きます。レコードって単なる塩化ビニールじゃないんですよ。あの盤、あの厚み、あの手触り、あの重さ、あの大きさ、そしてあのジャケットが、重なり合わさって1枚のレコードになり、それのすべてがその受け手の生涯の記憶にとどまるかもしれないんですから。匂いや空気の感覚ももちろん、同時に記憶化されます。それら全部含めて、音楽の思い出、自分の人生の一部ということになるんです。
 今日はいろいろ見聞きしましたが、思いのほか、お客さんから歌声も出たLynn Andersonの名曲「Rose Garden」を、あえてこの1枚、1曲にしておきます。1970年の全米3位のヒット。今でもよくDJでプレイします。そして、ここでの映像でさらにぼくはポップスの魔法の瞬間に出会えるのです。


 彼女の笑顔、衣装、立ち居振る舞い、そしてもちろん、素晴らしい声と見事な歌唱。ライブでもレコードと寸分たがわぬ、どころか、より溌剌と生き生きとして輝くその歌声。Lynn だけに「凛としている」なんてシャレの一つも言いたくなる、素晴らしい映像でした。ぼくらが編纂したCD『Groovy Rock Caravan / VA』各社のソニーの2枚目にも収録されています。しかし、今や、「恋すれど廃盤」ですが・・・。

Rose GardenRose GardenLynn Anderson

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 こないだのHMV渋谷店でのレコードハンティングも、かなりレコード・ファンな音楽ファンの自分には十分にタンノウ出来たイベントでしたが、まぁ、なんだかワケが解らないうちに、呼び出されていきなり「自腹でレコード(CD)を買って紹介し合おう」というタツオさんの指示に従い、7枚ものCDを購入するハメになったわけですが、それでも、自然にアツくなって衝動的に獲物を漁る感覚は、自腹でも本当に楽しめました。


 そのことはすでにここでお知らせした通りですが、あの時に購入したものは、今言ったように全部で7枚。新旧雑多に、気になるものをゲットしたんですが、その内訳は以下の通りです。


1- Silver Pistol + Please Don’t Ever Change / Brins
ley Schwarz      BGOCD-642
2- Room To Grow / Barnaby Bye    WOU-7273
3- Caravan / Caravan    UICY-94326
4- As & Bs Scrap Book / Zoot Money’s Big Roll Band
5- God Help The Girl / God Help The Girl  ole-866 2
6- Girl With The Gun / Girl With The Gun  YAIP-6020
7- Maya / M.I.A.  XLCD-497 J


 まぁ、偶然とはいえ、見事に新旧ほぼ半々(新が3枚、旧が4枚)で、その新の全部が女性アーティストが絡んだもの。つまり、5,6,7がそれで、うち国内盤は7のM.I.A.だけですが、5のGod Help The Girlも昨年、国内盤が出ていました。ウチにサンプルが来ていなかっただけでした。最近は、日本のレコード会社から今までのように完全な形でサンプル盤、つまり見本のCDが送られて来るということが、わずかですが減っています。これも、不景気のなせる業なんでしょうかね?メーカーによっては、サンプルを作らない会社も出て来ていますから。経費削減ということのようです。


 HMVの渋谷店は今月あと少し(22日日曜)で閉鎖となり、一部業務をTSUTAYAが受け継ぐようですが、店舗が消える、という事実に変わりはありません。レコード・ファン/音楽ファンとしては残念な事態です。世界規模でそういう状況になりつつあり、今に大手のレコード店は地球上から消えてしまいそうな勢いです。


 レコード店でレコードを買うのが当たり前だった時代に生まれ育ったぼくらのような人間は、いくら頭で理解していても、今の流れ、音楽は配信で購入するもの、というやり方にはまるで馴染めません。


 そこにしか音楽がないのであれば、やむを得ず、そういう手段で買うのかもしれませんが、今のところ、ぼくにはその必要性は感じられません。


 やっぱり、店に買いに行き、そこでお目当てのモノを買いつつも、他にも何か面白そうなモノがないかな?とアレコレ店内を巡るのが、それこそ、大きな愉しみでしたから。そういう「未知との遭遇」が今後は極めて少なくなるとしたら、味気ない買い物にしかなりませんよね。ドンキホーテみたいな何でもあるようなショップに行くのが楽しいのは、何も欲しいものだけを買いに行くのではなく、買い物をひとつのレジャーとしてエンジョイしてるからでしょうから。コンビニは逆にPB商品をメインに品揃えするようになり、明らかに前よりツマラナクなりました。選ぶ愉しみがなくては、買い物した気分になれませんものね。


 話がだいぶとっちらかりましたが、要は、音楽は売れてるものを与えられて済むというモノではないし、いろいろなものから取捨選択することで、経験となり、音楽観のような、個人の資質も磨かれて行くんだと思うんです。これからは「ジャケ買い」なんてことは、まず無くなりそうです。淋しい話ですねぇ。

 
 最後に、映像をひとつ付けておきます。あとはみななんが、自分で興味があれば探して見て下さい。
Funny Little Frog / God Help The Girl


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LONDON NITE 30周年記念夏祭り@新宿LOFT  8/6 ( Fri )


今年のロフトの夏のイベントは、いつもの「SUMMER JAMBOREE」ではなく、あえて、「夏祭り」とタイトルしました。まぁ、深い意味があったわけではないけど、「お祭り」という部分を強調したかったのが一番の理由です。


そして、これを計画するにあたり、今までとは何かひと味違う内容のイベントにしたい、という気持ちがありました。もちろん、30周年記念だから、ということもですが、それも含めて、いつもの夏のロンナイとは違う、独自のカラーを持たせたかったんですね。


そこで、DJはいつもと同じですから、つまりロンナイの基本である「ロックで踊る」というDJイベントであることに変わりはないので、ゲストのバンドをどうするか?というのが大きな課題でした。そんな時、ホントに偶然なんですが、少し前、冬の2月に、ちょっとした「事件」があったことを思い出したんです。というのは、2月22日はぼくの誕生日ですが、そのパーティーを今年は今までになく、イベントとしてやってみました。青山にあるLE BARONというクラブで、高木完ちゃんやUCのJONIO、ロンナイからヒカル、そのロンナイの古い仲間のスケシンというメンバーで不定期で始めたパーティー「New Odies Club」の開催に会わせて併せて誕生パーティーもやっちゃおう、というみんなからのある意味プレゼント。


その日はおおいに盛り上がりましたが、いろんな仲間や友人、関係者が集まる中に、氣志團の団長こと綾小路翔こと、翔やんがいたんです。彼らとはもうかなり前に一度紹介されてまだ無名な頃のステージを見たりしていましたが、実はちゃんと話をしたのはその時が初めてでした。で、その時に、「今度ロンナイに出てよ」と軽い気持ちで言ったら「ええ、喜んで」と。社交辞令みたいなモンだと思っていましたが、それでも、ロンナイに氣志團、というのは案外意外性があるし面白いんじゃないかという気がしたので、5月頃に改めて声をかけてみたんです。そしたら、スケジュールさえ空いていればOKです、とう回答をもらい、フジ・ロック後の8月頭頃がいいだろうということで、とにかく氣志團の出演が決まりました。


問題は、もうひとつか、ふたつのバンドをどうするか?です。そんな時に、ぼくの頭にピーンと来たのが氣志團とはカラーは全然違うけど、ことROCK’N’ROLLという点からは、強烈なオーラを放っている、ぼくの古い仲間である岩川くんのザ・マックショウが思い浮かんだんです。彼らは一度解散して、すぐにまた復活したんですが、とにかく、岩川くんが異常に多忙だというのが問題でした。


自分のバンドのレコーディングをしながら、いくつかのプロデュースも抱えて、さらにライブも行っているんだから、当然です。それでも、いつものようにお願いしたら「なんとかします」とキップのいい答え。これで、この2010年の夏のロンナイは「真夏の夜のロケンロー!夢の競演」ということになり、今までにないストレートなロケンロー大会になることが決まりました。


この組み合わせは、正直ロンナイでしかあり得ないものだと思います。ロンナイの30年に及ぶ歴史とその中から自然に芽生えた仲間たちとの繋がり。人脈。それが何よりの前提として土台になっているんです。


迎えた当日はお天気が今イチでお客さんの入りがちょいと気になりましたが、ふたを開けてみたら今までにないくらいの大入り大盛況で、ロンナイは初めて来た、という方から、20年ぶりのロンナイという方まで、まさにさまざまなお客さん達で賑わいました。
バンドの士気もかなり上がっていて、氣志團の面々は団長はじめ、みんな少し緊張気味でさえありました。これは、ステージ後に翔やんから直に聞いたから、間違いありませんね。マックショウは、この日が彼らの新作の発売日ということもあり、その新しい曲もいくつか披露してくれました。ま、ある意味、ヨユーのステージでした。そんなマックショウのステージをフロアから見ている翔やんの姿もまた、なんか心がグッと来るものがありました。つまり、彼もひとりのロンナイ・ファンとしてこの空気をエンジョイしているんだな、と感じたんです。実際、マックショウは九州に、氣志團はロッキン・ジャパンを翌日に控えていて、朝までいることなど無理なんです。でも、翔やんひとり、朝までアゲアゲで大盛り上がり。


ぼくのDJはマックショウの後、だいたい2時ころから始まったんですが、とっy¥くに帰っているはずの翔やんが、気がつくと、DJブースの中にいて、ぼくのDJに合わせて歌い、踊っているじゃありませんか!!で、彼にマイクを渡したら、もう後は一気に火がついた感じで、さっきのステージ以上に燃えているみたいに、熱唱し、ダンシングしてポーズをとり、グラスを突き上げ「乾杯!」まで。


ノリがいいのは知っていましたが、まさかココまでとは!彼がいかに「ロンナイ」を愛してくれているかが、身体で感じ取れました。また、ほかにもいろんな仲間たちが来てくれてましたが、氣志團の応援に、ということで、かつて一緒にステージをしたことのあるハードコアなバンドの面々がズラリ。中でも翔やん並に元気いっぱいでブースに入り込んでマイクを握って熱き魂を込め絶唱していたのが雷矢のボーカルのヤスオくん。ステージの時とはまるで違って、温厚そうなお兄さん風に陽気に振る舞ってましたねぇ。
まぁ、今思えば、今回の『夏祭り』のテーマは「ロケンローな狂熱の一夜」であるだけでなく「氣志團、マックショウ、そしてロンナイに集う男たちの男気祭り」でもあったのかも、なんていう感じもします。でも、そこにはハッピーでピースな音楽をとことんエンジョイしよう、という気持ちで結ばれた人々のハートが第一に感じ取れたんです。そんなイベントに参加してくれたバンド、関係者のみなさんに感謝します。そして、もちろん、ロフトのスタッフにも。でも、一番に感謝するのは来ていただいたお客さんです。キみなさんがいなければ、どんな素晴らしい音楽もバンドもDJも意味がありませんから。


これからも、みなさんに「来てよかった」、「サイコーでした!」、「また来たいです」と口々に言われるようなイベント/パーティーにしていく所存ですので、引き続きご支援よろしくお願いします。本当にありがとうございました。


冬の恒例のクリスマス・ロンナイも、30周年のシメとして、バンドも多数予定しています。もちろん、我々DJ陣も負けずにあくまで主役として意気高らかに参加します。今から楽しみにしていて下さい。


大貫憲章 /  KENSHO  ONUKI

行くぜ!!
皆さん楽屋で中指おったてております。右はフォトグラファー高木康行君。
昔からのロンナイキッズです。
トミーとパシャ!MACKSHOW本当にかっこ良かったです!!
ゲストDJのヨーイチローと後ろの怖い顔は雷矢ヤスオ君。
顔は怖いが心優しい日本男児です!

こっからは團長と大貫のスペシャルユニット。
團長歌えば!!
大貫も歌う!
突然のサプライズで超楽しかったです!
こちらもサプライズ!ヒゴちゃんDJ!いつもありがとう!

ロンナイ翌日の土曜日、眠い目をこすりながら昼過ぎに、渋谷のHMVというレコード店で知り合いのDJのsumagaT.くんの仕込みのイベントに参加していました。

今月一杯でこのショップがクローズするので、それまでに何とかレコード絡めた面白いイベント企画しよう、ということで、やったのがレコハンつまりレコードを制限時間内に各人が、好きなように買い、それを後でみんなで公開して、あーだこーだ解説するというものでした。

参加者は発起人のsunaga.Tこと須永辰緒くんと、UFO松浦くん、Kyoto Jazz Massive沖野くん、チャーベくん、スクービー・ドゥのモブくん、スチャダラパーのBOSEくんにいとうせいこうくん。

とりあえず自腹です。だから最初はせいぜい1万円以内とかで、と考えてだいたいの目星をつけていたんですが、やっぱりあれこれ見ていると、欲しいのや興味深いのが次々出て来て結局悩んで1万数千円も買ってしまいました。

みんな子供というか、若い頃に戻ったようになって、ひたすらレコハンをエンジョイして、その成果を自説を交えて披露していました。

こういう、まるで音楽のテーマパークというか、遊園地みたいなレコード店が無くなる、減少するということは、イコール、またまた音楽難民が増大するという結果になります。いくらネット社会が流れとして、より巨大化していったとしても、現実に品物が多数並べてあり、すぐ手に取って確認することの可能なお店より、実体感が湧くということはありえませんよね。バーチャルなアバターみたいな店員が生まれたとしても、バーチャルはバーチャルで、曖昧で不確定な感覚に任してレコード選びをするのが楽しいのであれば、統計や確率でセレクトする現状のネットビジネス社会では、不意を突かれるようなアクシデンタルな「出会い」は起こり得ないですから。

参加したみんなからも、そうした主旨の発言が相次ぎ、BOSEくんの言うような「こういう愉しさを、みんなが覚えれば、確実にまたお店は増えて行くんじゃないかな」という流れにもなるかもしれないなと実感したりもしました。

ジャケットや解説を手にしながら、まだ知らない音楽を体験する、というのは、まさに未知との遭遇で、そこから新しい世界が見えて来るかもしれないのです。ダウンロードでは、心底音楽を楽しみ、知り、自分自身の一部とすることは、かなり難しいですから。

とにかく、非常に貴重で楽しい企画でした。音楽ってレコードやCD見てるだけでも楽しいんですよ。

購入したCDの解説をするsumagaT.君&松浦君
思わずこんなに買ってしまいました。やっぱり音楽大好きなんですな。
スクービー・ドゥのモブくんまたご一緒したいですね。

ROCKING★GYM 7/30(fri) @ TRUMP ROOM
先日の大貫プレイのROCKING★GYMセットリストです。
1st SET
1:Grand Funk Railroad/ロコモーション
2:サザンオールスターズ/チャコの海岸物語
3:The Rubettes/シュガー ベイビー ラヴ
4:Carpenters/Please Mr. Postman
5:Primal Scream/Country Girl
6:Suzi Quatro/悪魔とドライブ
7:T・REX/20th century boy
8:J. Geils Band /Centerfold
9:The Specials /Gangsters
2nd SET
1:The Diamonds/Little Darlin’
2:The McCoys/Come On Let’s Go
3:The Beach Boys/Surfin’ USA
4:The Beatles/She Loves You
5:Gianni Morandi/サンライト・ツイスト(Go Kat Twist)
6:Nancy Sinatra/These Boots Are Made For Walking
7:Hipster Image/Make Her Mine
8:Stray Cats/Can’t Hurry Love
9:Rocky Sharpe & The Replays/Shout, Shout
10:SCOOTERS/東京ディスコナイト
11:Kula Shaker/Hush
12:Rancid/Time Bomb
13:The Ordinary Boys/KKK
14:ブルーハーツ/星をください
15:Tracy Ullman/Breakaway

ツィッターでフォローし合っているミュージシャンの田島貴男くんが、フジ・ロックの事を書いていて、そこに、ジョン・フォガティのステージの素晴らしさを特に印象的だったということを受けて、ぼくなりの返信をしたりしました。

彼によれば、この還暦を過ぎたミュージシャンは、そんなことは微塵も見せずに、むしろ、彼を有名にしたかつての人気バンド、CCRよりも大きなパワーを放出しているようだった、とのことです。演奏も歌も昨今のミュージシャンに負けないどころか、格が違うと言わんばかりのステージだったようです。

そして、自分も彼のようないつまでも気持ちを強く持ち続け、往時と変わらないパフォーマンスが出来るように努力したいとも言っていました。彼とは、ネオGSブームの頃からこちらが勝手に知っていましたが、彼もぼくのことを知っているというので、一気に意気投合したんですね。

彼は、自分もジョンのようなプレイヤーを目指したい、と言い、ライトハンド奏法を今から習得しようか、と本気で思っているようでした。素敵なチャレンジですよね。まさに、音楽に年齢のハンデはほとんど関係ない、といったところでしょう。


メジャーなポップ・シーンに影響力のある彼のような、気概を持ち、探究心のあるミュージシャンが少しでも増えれば、このニッポンの音楽Dシーンも少しは面白くなるんでしょうね。メーカーやメディアの言いなりの音楽なんてぼくらには不要なんですから。

それでは、彼がCCR時代に放ったビッグ・ヒット「Bad Moon Rising 」をジョン・フォガティで。
Bad Moon Rising

I see a bad moon rising.
I see trouble on the way.
I see earthquakes and lightnin’.
I see bad times today.

Don’t go ‘round tonight,
it’s bound to take your life,
There’s a bad moon on the rise.

I hear hurricanes a blowin’.
I know the end is comin’ soon.
I fear rivers over flowing.
I hear the voice of rage and ruin.

Don’t go ‘round tonight
it’s bound to take your life
there’s a bad moon on the rise.

Hope you got your things together.
Hope you are quite prepared to die.
Looks like we’re in for nasty weather.
One eye is taken for an eye.

Don’t go ‘round tonight
it’s bound to take your life
there’s a bad moon on the rise.

Don’t go ‘round tonight
it’s bound to take your life
there’s a bad moon on the rise.

 
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